AI時代の「超」発想法 (PHPビジネス新書)

AI時代の「超」発想法 (PHPビジネス新書)の詳細

野口悠紀雄氏による著作。2019年10月2日第1版第1刷発行。発想に関してまとめた書籍。かつて野口氏が発行してきた「超」シリーズ本にほぼほぼ同様の趣旨の事は書かれている。ただ世の中の本屋で昔の書籍全ては並んでいないのが現実。（これは多くの作家に当てはまる）今の時代、クラウドを活用したメモ構築、そしてその実演をQRコード上で示してくれている。これが大いに参考になるだろう。発想の基本5法則第一法則模倣無くして創造なし第二法則アイディアの組み替えは頭の中で行われる第三法則データを頭に詰め込む作業（勉強）がまず必要第四法則環境が発想を左右する第五法則強いモチベーションが必要個人的に一番重要なのはメモの構築と勉強をすることだ。ネット上にアイディア、知識はあるから覚えなくて良いとする戯言を言う人がまれにいる。それは大いに間違っているということが本書を読むとわかる。良いアイディアを生み出す為にも頭の中にデータが無ければいけない。他の書籍で野口氏も指摘していたように、詰め込み教育が悪いのでは無く詰め込む中身が不適切なのだ。印象に残った点をあげていくとどんなに独創的に見えるものも、既にあるものの改良なのです。何もないところに新しいアイディアが忽然と誕生することはないのです。マニュアル的な方法論にこだわるよりは、データの入力が必要です。つまり「勉強」が必要なのです。勉強のないところから生まれるのは、独善的なドグマでしかありません。創造性教育の出発点は、詰め込み教育でなければならない。発想や創造に知能指数はあまり関係ないのです。創造的な人々は自分が創造的だと思っており、創造的でない人々は自分が創造的でないと思っている。日本で組織を活性化しようとすれば、まず、敗者復活を認める必要があります。これは、組織のトップの最も重要な責任です。また、実験や試行錯誤を許し、一定の条件の下で失敗を許す必要があります。少なくとも、小さな失敗には寛容であるべきです。官僚組織とは、小さな失敗を認めないために、知らぬうちに大きな失敗を犯す組織なのです。それができなければ、組織は自律運動を始めます。そして、誰もそれを制御することができなくなります。日本の大学の学部構成は、明治時代の産業構造に対応したものから変わっていない。（国立大学で農学部の比重が大きい事などを野口氏は過去の書籍でも指摘していた。学部構成に関しては私大よりも国立に課題がある。ただ私大も古いものを廃止したわけではない。肥大化しただけだとも言えると個人的に思う）自分が書いた文書をデータベースにする自分自身が書いた文書ファイルがかなりの量存在し、かつそれらが検索可能な状態になっていなければなりません。発想の方法は、無意識のうちに使えるようにならないと、役に立たない。